個人事業主と法人、どちらがいい?創業時の選び方を税理士が解説
個人事業主と法人、どちらがいい?創業時の選び方を税理士が解説
「これから事業を始めたいけれど、個人事業主と法人のどちらがいい?」
「最初から会社を設立したほうがいい?」
創業するとき、多くの方が悩むのが個人事業主と法人のどちらで事業を始めるかという問題です。
個人事業主にも法人にも、それぞれメリット・デメリットがあります。
また、「法人にしたほうが税金が安い」と単純に決められるものでもありません。
事業の規模や利益、取引先、従業員の有無、将来的な事業展開などによって、適した形は変わります。
この記事では、これから創業する方に向けて、個人事業主と法人の違い、それぞれの特徴、創業時にどのような点を考えて選べばよいのかを税理士が解説します。
◆個人事業主と法人、まず何が違う?
個人事業主と法人の大きな違いは、事業を行う主体が誰になるのかという点です。
個人事業主の場合は、個人が事業を行います。
一方、法人の場合は、会社などの法人を設立し、その法人が事業を行います。
例えば、個人事業主として飲食店を始める場合は、個人が事業主となります。
法人として飲食店を始める場合は、会社を設立し、その会社が飲食店を経営することになります。
この違いによって、税金、社会保険、設立・維持にかかる費用、経理の方法などにも違いが出てきます。
◆個人事業主のメリット・デメリット
・個人事業主のメリット
個人事業主として始める場合、法人と比べて手続きや初期費用を抑えやすいことが特徴です。
例えば、事業を始める際に法人を設立する必要がありません。
また、事業の規模が小さい段階では、法人に比べて経理や事務手続きをシンプルに進めやすいというメリットがあります。
「まずは小さく事業を始めてみたい」
という方にとって、個人事業主は検討しやすい選択肢の一つです。
・個人事業主のデメリット
一方で、事業を拡大していく中で、法人と比較して取引先や採用などの面で違いが出る場合があります。
また、事業の利益が大きくなってくると、法人化した場合の税負担や社会保険などを含めて比較したほうがよいケースもあります。
そのため、最初は個人事業主としてスタートし、事業が成長した段階で法人化を検討する方法もあります。
◆法人のメリット・デメリット
・法人のメリット
法人として事業を行う場合、会社という法人格を持って事業を行うことになります。
法人化することで、取引先との契約や採用、事業規模の拡大などにおいて、法人であることがプラスに働く場合があります。
また、事業の利益が大きくなった場合には、個人事業主と法人で税負担が変わる可能性があります。
さらに、将来的に従業員を増やしたり、事業を大きくしたりする予定がある場合には、創業時から法人化することも選択肢になります。
・法人のデメリット
法人を設立する場合には、設立手続きや登記などが必要になります。
また、法人になると個人事業主とは異なる会計・税務処理が必要になります。
法人を維持するための事務負担や費用も発生するため、
「とりあえず法人にすればいい」
というものではありません。
事業規模や将来の計画を考えたうえで判断することが大切です。
◆個人事業主と法人、どちらを選べばいい?
個人事業主と法人のどちらが適しているかは、事業を始める人によって異なります。
判断するときには、次のようなポイントを確認してみましょう。
①事業の規模
まず考えたいのが、どのくらいの規模で事業を始めるのかということです。
小規模で事業を始め、まずは自分一人で事業を軌道に乗せたい場合には、個人事業主から始める方法があります。
一方で、最初から店舗を構える、従業員を雇う、大きな設備投資をするなど、ある程度の規模で事業を始める場合には、法人化も選択肢になります。
②利益の見込み
「売上」だけではなく、最終的にどのくらいの利益が残るのかを考えることも重要です。
法人化を検討するときは、売上ではなく、事業にかかる経費を差し引いた後の利益を確認します。
創業前でまだ実績がない場合には、事業計画を作り、今後の売上と利益を予測してみましょう。
③取引先や契約条件
取引先によっては、法人との取引を前提としている場合があります。
特に、
大企業との取引
法人向けサービス
企業との業務委託
一定規模以上の取引
などを予定している場合には、取引条件を事前に確認しておくことが大切です。
④従業員を雇う予定があるか
創業時から従業員を雇う予定がある場合には、社会保険や給与計算などについても考える必要があります。
従業員を雇う予定があるかどうかによって、個人事業主と法人のどちらが適しているかを検討する際のポイントも変わってきます。個人事業主の場合は従業員5人未満の場合、社会保険の加入義務はありません。
一方、雇用される側からすると法人は社会保険の加入義務があるため、採用面では法人の求人の方が安心感があるという側面もあるでしょう。
⑤将来的に事業を大きくするか
「5年後、10年後にどんな事業にしたいか」も考えてみましょう。
一人で専門サービスを提供する事業なのか、従業員を増やして会社を大きくしていくのか、店舗を増やしていくのか。
創業時点だけではなく、将来の事業の姿から逆算して考えることも重要です。
◆「最初は個人事業主、後から法人化」も選択肢
創業時に必ず法人を設立しなければならないわけではありません。
まず個人事業主として事業をスタートし、事業が成長してから法人化する方法もあります。
例えば、
個人事業主として開業
↓
売上・利益が安定
↓
事業規模が拡大
↓
法人化を検討
という流れです。
この方法であれば、創業時の手続きを比較的シンプルにしながら、事業の成長に合わせて法人化を検討できます。ただし、法人化のタイミングによって税金や社会保険などへの影響が変わるため、「利益が○万円になったら必ず法人化」というように、一律に決めることはできません。
◆法人化するなら「税金だけ」で判断しない
法人化を検討するとき、
「法人にしたほうが節税になる?」
という点だけに注目してしまうことがあります。
しかし、法人化を判断する際には、税金以外の要素も重要です。
例えば、
社会保険
法人設立費用
法人の維持コスト
経理事務の負担
取引先との関係
従業員の採用
将来的な事業規模
などです。
個人事業主と法人では、税金以外にもさまざまな違いがあります。
そのため、「節税できるか」だけではなく、「自分の事業にとってどちらが適しているか」という視点で考えることが大切です。
◆創業前に税理士へ相談するメリット
個人事業主と法人のどちらにするか迷っている場合は、創業前に税理士へ相談する方法があります。
税理士に相談することで、
売上・利益の見込み
税金
社会保険
法人設立にかかる費用
経理の負担
融資
将来的な事業規模
などを踏まえて、事業計画を整理できます。
特に、創業融資を検討している場合には、事業形態の選択と資金計画を一緒に考えることが重要です。
「法人にするかまだ決めていない」という段階でも、税理士に相談することはできます。
◆まとめ|個人事業主と法人は事業の将来まで考えて選ぶ
個人事業主と法人には、それぞれメリット・デメリットがあります。
どちらが適しているかを判断するときは、
事業の規模
利益の見込み
取引先
従業員
融資
社会保険
将来的な事業展開
などを総合的に考えることが大切です。
「法人のほうが得」「個人事業主のほうが簡単」と一律に決めるのではなく、自分がこれからどのような事業を作っていきたいのかを考えたうえで選びましょう。
また、創業時に個人事業主を選んだとしても、事業の成長に合わせて後から法人化することもできます。
個人事業主と法人のどちらで始めるか迷っている方は、開業前の段階で税理士に相談してみるのも一つの方法です。
南仙台・名取市で創業・起業をお考えの方は、Firststep税理士事務所へお気軽にご相談ください。
◆Firststep税理士事務所では、創業時からサポートしています
Firststep税理士事務所では、創業前の段階から、個人事業主として始めるのか、法人を設立するのかについて一緒に考えます。
事業を始めるときには、
「個人事業主と法人、どちらがいい?」
「創業融資を利用したほうがいい?」
「会計ソフトは何を使えばいい?」
「開業後の経理はどうすればいい?」
など、さまざまな疑問が出てきます。
Firststepでは、税務だけではなく、創業・融資・経理の仕組みづくりまで、事業のスタートをトータルでサポートしています。
例えば、
創業時の経理設計
創業融資のサポート
事業計画・資金計画の相談
クラウド会計の導入
記帳・経理業務の効率化
法人設立後の税務・会計
経営改善・資金繰りの相談
など、創業時に必要となるさまざまな内容をご相談いただけます。
「まだ会社を設立していないけれど、税理士に相談していいの?」
という段階でも問題ありません。
むしろ、会社設立前だからこそ相談しておきたいこともあります。
Firststepは「新たな一歩を踏み出す」すべての事業者様を応援しています。
Firststep税理士事務所 | 南仙台・名取市の税理士
(記事更新日:2026/9/23)